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グローバルサプライ
チェーン
再構築
進みつつあります。

ヤマトホールディングス㈱ 上席執行役員
梅津 克彦

海外販路拡大のチャンスは、
ますます広がっています。

宅急便ネットワーク展開国

 現在、市場は国単位からASEANなど地域単位に広がり、日本企業は海外販路拡大の大きなチャンスを迎えています。
 海外販路拡大のためには新たなグローバルサプライチェーンの構築が急務ですが、実際に構築できている企業は多くありません。ヤマトグループは既にASEAN域内の陸路をシームレスにつなぐクロスボーダー輸送ネットワークを構築しました。これを活かして多くのお客さまにスピーディで安価、かつ高品質なサプライチェーンの構築を支援しています。
 東京オリンピック・パラリンピックを機に日本への注目が集まり、各国との経済連携協定の交渉が進むなか、欧州やアジアの外食店舗でも日本食材へ関心が高まっています。「自慢の商品を日本と同じ品質のまま遠い海外へ届けられるのか」といった多くの生産者の不安に対してもヤマトグループは独自のソリューションでお応えしています。

空より安く、海よりも早く、最適なクロスボーダー物流を提供。

 一つの経済圏の中を複雑にモノが流動するグローバル経済の中では、ロジスティクスの最適解も1つではありません。自動車関連メーカーのA社では、中国の部品工場からミャンマーの生産工場へ材料を供給し、完成品を日本の製造工場に納品しています。従来は、主な輸送手段として船便を使っていましたが、船便の一部を陸上輸送にスイッチすることで、トータルリードタイムを14日も縮小し、余剰在庫削減と商品回転率の向上、さらには資金回収の迅速化を実現可能です。
 そのキーとなったのが、ヤマトグループの持つ、中国からベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、マレーシア、シンガポールに至るクロスボーダー陸上輸送ネットワークです。空よりも安く、海よりも早い陸上輸送。この特徴を活かし、陸海空の輸送モードを組み合わせることで、最適な物流の提供が可能になりました。さらに、GPSで走行履歴を追跡できる上、CCTVカメラをコンテナ内に設置し、E-LOCKシステムでコンテナの開閉も管理。エアサス車を配備し、悪路でも荷台への衝撃を吸収して精密機器の輸送も安全に運びます。各国境での通関もスムーズに行うことで、リードタイムを安定化。物流加工はTAPA認証を取得する倉庫内で、多様な物流ニーズにお応えします。
 2017年の2月からはASEANでの小口混載の定期便も開始しました。現在の輸送貨物は精密機器から一般消費財、アパレルまで多岐に渡ります。今後は中国からASEANへの工業製品の輸送や、タイなどで生産された果物の輸送など多くの需要を見込んでいます。

生鮮品の定温輸送を実現

 日本産品の輸出拡大のために開発したサービスが、パレット単位での定温航空輸送サービス「Yamato Natural Aircargo (YNA)」です。食品業界のA社ではこのサービスで、日本から香港へ輸出する生鮮品の廃棄ロスを従来比で約15%削減、国際輸送コストを10%削減しました。
 これまで生鮮品の輸出入には冷蔵コンテナを使うことが主流でしたが、葉物野菜などは傷みやすく、輸送コストも高額でした。そこでYNAでは独自に開発し、特許を取得した特殊梱包と保冷剤を用いることで、一般貨物扱いでの生鮮品の定温輸送を可能にしました。これにより、冷蔵コンテナに比べリードタイムを変えずに、輸送コストを平均10%抑えることが可能です。このサービスはB to BだけでなくB to small B、B to B to C事業を展開する企業からも多数のお問い合わせをいただいています。仕向地も、香港やシンガポールといったアジアからフランスなどの欧州にも拡大中です。

国境を越えても日本品質を約束します。

 一次産品の生産者は、貨物量を問わず、品質を維持したまま輸出ができます。それを可能にするのが、「YNA」や「国際クール宅急便」をはじめとする保冷輸送ネットワークです。アジアやヨーロッパの小売店、外食店舗に新しい販路を提供できます。
 例えば、香港の大手ケーキチェーンではケーキに載せるイチゴを国際クール宅急便で日本から輸入したところ「とても甘く、形や鮮度も良かった」と評判に。その結果、1シーズンにトータルで約10tを調達されました。
 ヤマトグループの強みは、日本側のみならず目的地側でも保冷輸送ネットワークを構築していることです。双方が同じ保冷機能・能力を持つことで、Door to Doorで品質を維持したままお客さまにお届けしています。

※「国際クール宅急便」とは、
日本全国から、海外の宅急便展開国までの一貫保冷小口輸送のサービスです。
荷物1個から発送可能なため、1回あたりの出荷が少量の輸送に適しています。

日本の商材をアジアへ。
欧州へ。

 グローバル化はアジア域内に留まりません。中国の一帯一路政策を受けて中国~欧州間の輸送ニーズは拡大しています。欧州から中国向けや、中国を経由したASEAN向けの輸送なども増加しています。また、EUと豪・ニュージーランドとのFTA交渉が開始したことから、両地域を結ぶ商材の輸送も今後増加が見込まれます。その中で、アジア域内に広がるクロスボーダー陸上輸送ネットワークは、欧州・アジア双方の企業から大きな期待をいただいています。
 EUの中でとくに注目されるのがフランスです。2018年に日仏友好160周年を迎え、日仏の食品をはじめとした輸出入はますます活発化していきます。これに先駆け、ヤマトグループでは2017年4月にフランスの宅配会社クロノポストと業務提携しました。今後両社の連携で、日本からフランスまで最短翌日配送(時差込み)を目指していきます。フランスは食の安全への要求が厳しい上に、料理の裏側にある原材料の由来や歴史などを重んじます。日本食レストランなどへ日本産の食材を高い品質で届けるヤマトグループのサービスは今後益々高まるでしょう。

海外でも日本品質を
提供し続けます。

 アジア域内やそこから欧州など広がるグローバルネットワークは、ヤマトグループの使命である「社会的インフラ」としてのネットワーク構築の第2フェーズといえます。その整備には、各地域のパートナーと企業連携するとともに、「品質を大切にする」というDNAを共有することが重要だと考えています。
 また、日本国内で高度化を進めてきた宅急便の仕組みや、ITシステムを応用すれば、最小限の投資で、グローバル規模で高品質な輸送網が構築できます。
 今度は地球レベルにフォーカスを広げ、ロジスティクスとフォワーディング、そしてデリバリーをつなぎ、グループのLT・IT・FT機能でグローバル市場におけるお客さまの新しいサプライチェーン構築をサポートしていきます。